労働省発表
平成9年11月3日
    


労働大臣官房秘書課
電  話 3593-1211(内線5031)
     3502-6707(夜間直通)



 

平成9年秋の叙勲について


1 平成9年春の勲章受章者は、10月21日(火)の閣議で決定され、上奏裁可を仰いだ後、11月3日(月)付けで発表される。
  労働省関係の今回の受賞者は、83名である。

2 勲章は、各都道府県知事等から推薦された人達の中から選ばれた方々で、多年にわたり労働行政の発展に尽力された方々に授与されるものである。

3 勲章の伝達は、勲3等以下の受賞者については各省庁で行うこととされているが、労働省では、来る11月11日(火)中央合同庁舎第5号館において伝達式を催し、労働大臣からこれらの受賞者に伝達する予定である。受賞者は、伝達式後皇居に赴き天皇陛下に拝謁する。

4 今回の受賞者の中には、次の方々が含まれている。



(1) 千代谷 慶三(ちよたに けいぞう)(珪肺労災病院長72歳 栃木県)
 昭和40年から現在までじん肺の専門病院である、珪肺労災病院長として長期間従事してきた。この間、全国のじん肺を担当する医師や技術者を対象とした研修を実施して、じん肺症の治療と新規発症の抑制に寄与した。
 また、じん肺審議会委員及び会長として20年以上にわたりじん肺予防と治療の推進に寄与した。この間、特に昭和63年に粉じん障害防止規則を改正するとともに、粉じん障害防止総合対策をとりまとめ、その結果、事業場の作業環境の改善が図られ、対策前に比べてじん肺の新規有所見者数は1/3まで減少 した。
 さらにILOと開催国の共催による、国際職業性呼吸器疾患学術会議に昭和53年の第5回大会に学術発表を行って以来、連続して日本代表として参加し、じん肺対策後進国等に多大な成果を与えた。

(2) 佐竹 伊兵衛(さたけ いへえ)(畳製作78歳 京都府)
 昭和11年に畳製作に従事して以来、60年以上にわたって日夜技能の研鑽に励み、特に神社仏閣に用いられる有職畳や、格式を重んじる茶室畳では業界の最高峰との評価を受けている。
 古来、有職畳は朝廷、公家、武家、神社、寺院等で用いられてきたが、これは実用面はもとより、格式等を示す調度品としての意味合いをもち、日本建築の美を構成する役割も果たすものである。氏は千年にも及ぶ伝統の技法を継承し、茵(しとね)、龍鬢(りゅうびん)、八重畳、厚畳、二畳台、拝敷などすべての有職畳を製作できる技術を持ち、世界遺産である下賀茂神社、上賀茂神社や比叡山延暦寺などの畳製作を手掛けてきた。
 これらの実績が高く評価され、平成8年11月19日付けで労働大臣表彰(卓越技能者)を受賞している。

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