3 課題 どの国も刻一刻と変化し、かつ職業訓練内容に対する多様な民間の需要にいかに 対応していくかに腐心しており、ともすれば硬直的になりがちな公的訓練の欠点を いかにカバーするかが大きな問題となっており、またそれが今後の各国の人材養成 の可否と国際競争力を決定していくものとなるように思われる。具体的には、(1) 政府が大枠を示し、現場においては民間が大きく参与することによって個別の需要 に対応した能力開発が行われている国(アメリカ)。(2)職業能力開発に意欲的に 取り組んでおり、非常に高度な教育訓練を行う施設を有し、一定の成果をするもの の、低技能者の能力向上はなお重要な問題となっている国(マレーシア、シンガポ ール)等がある。