インサイダーゆえの排除,アウトサイダーゆえの受容

要約

浦 光博(追手門学院大学教授)

集団や組織においてインサイダーであるがゆえに受容されやすく,アウトサイダーであるがゆえに排除されやすい,というわれわれの直感的な理解は常に正しいとは限らない。それぞれの立場の者が逸脱的な行動をとった場合には,この直感的な理解とは逆の結果が生じる可能性がある。本研究では,このような逆説的な関係性について,理論的枠組みから導かれた予測を検証するための調査を行った。分析の結果は,インサイダーから見た場合に逸脱的な言動を示すアウトサイダーは同じ言動を示すインサイダーよりも受容されやすいこと,その背後には,逸脱的なアウトサイダーが組織風土の改革者となりうるとの認識があることを示唆するものであった。


2021年10月号(No.735) 特集●ダイバーシティ推進と差別禁止法理の課題

2021年9月27日 掲載