Q11 服務規律とは何ですか。

ご利用にあたって

  • 労働問題Q&Aは個別事案について法的なアドバイスをするものではありません。
  • 本文の内容は各執筆者個人の責任によるもので、機構としての見解を示すものではありません。

具体的なご相談は、厚生労働省「総合労働相談コーナー」新しいウィンドウなど行政機関等の相談窓口にお尋ねください。


質問

就業規則に「服務規律」に関する規定が設けられており、会社の施設を許可なく私用してはいけないとか、会社の許可なく他の会社で働いてはいけないとか、多くのルールが書かれていました。こうした服務規律を破るとどうなるのでしょうか?

回答本文の内容は執筆時点のものです。その後の法改正などは反映しておりません。

ポイント

服務規律とは、一言でいえば、労働者が企業組織の構成員として守るべきルール(行為規範)であり、通常は就業規則によって定められています。服務規律に反することは企業の秩序を乱すこと(企業秩序違反)であり、懲戒処分の対象となりうると考えられます。

解説

〈服務規律とは〉

大部分の企業では、就業規則に「服務規律」として労働者が企業組織の構成員として守るべきルール(すなわち行為規範)を具体的に定めています。多くの労働者を組織し、円滑な経営を行っていくため、労働者が企業で働く(法的にいえば、労働義務を履行する)際のルールを定めているわけですね。また、就業規則で懲戒について制度化されている場合、服務規律違反は企業秩序違反として懲戒の対象となるのが一般的です。

〈服務規律の具体的内容〉

服務規律の内容は多岐にわたりますので、以下に主要なものを挙げていきます。

(1)労働者の就業に関する規律

企業への出退勤(入退場)、遅刻・早退・欠勤・休暇等の手続、離席・外出・面会の規制、服装、勤務時間中は職務に専念すること(職務専念義務)、上司の指示や命令への服従義務、職場の秩序の保持、安全・衛生の維持、風紀の維持などがこれにあたります。

(2)企業の財産の管理のための規律

企業の施設や物品の利用制限(具体的には私用の禁止)、企業内における会合等を許可制にすること、企業内における政治活動や宗教活動を禁止することなどがこれにあたります。

(3)労働者の地位・身分による規律

信用の保持、兼職や兼業の許可制、秘密の保持、公職就任の場合の届出や承認などがこれにあたります。

以上、非常に広範な内容が含まれるのが、服務規律であるといえるでしょう。服務規律違反を理由とする懲戒処分が許されるかどうかについては、新しいウィンドウが開きます本節のQ12新しいウィンドウが開きます13を参照して下さい。

(成蹊大学法学部准教授 原 昌登)

2011年4月掲載