Q2 ハローワークの機能について教えてください。

ご利用にあたって

  • 労働問題Q&Aは個別事案について法的なアドバイスをするものではありません。
  • 本文の内容は各執筆者個人の責任によるもので、機構としての見解を示すものではありません。

具体的なご相談は、厚生労働省「総合労働相談コーナー」新しいウィンドウなど行政機関等の相談窓口にお尋ねください。


質問

失業したために新しい仕事を探しています。民間企業が出している就職情報誌など、様々な情報がありますが、ハローワーク(公共職業安定所)に行って相談することも考えています。ハローワークでは、具体的にどのようなサービスが受けられるのでしょうか。

回答本文の内容は執筆時点のものです。その後の法改正などは反映しておりません。

ポイント

  1. ハローワーク(公共職業安定所)とは、職業紹介事業を行う機関で、国が所管しています。無料で、職業紹介や就職支援のサービスを行っています。
  2. このほか、ハローワークでは、雇用保険に関する各種の手当や助成金の支給、公共職業訓練の斡旋、職業安定関係の業務なども行っています。

解説

〈ハローワークとは〉

ハローワーク(公共職業安定所、通称ハローワーク)とは、職業紹介事業を営む主体として、国によって運営されています。職業紹介とは、仕事を求めている「求職者」と人材を求めている「求人者(事業主)」からそれぞれ求職と求人の申込みを受け、求職者と求人者の間に雇用関係(労働契約)が成立するようにあっせんすることをいいます(新しいウィンドウが開きます職業安定法4条)。職業紹介を通して、労働力の需要と供給をマッチさせることが、ハローワークの基本的な業務というわけですね。

(1)職業紹介

ハローワークでは、単に求人情報を知るだけでなく、採用(就職)に向けた様々なサービスを受けることができます。たとえば窓口における相談サービスでは、仕事選びやそのための自己分析、希望条件の決定、技能等が必要な場合の職業訓練に関する相談などについても支援を受けることができます。さらに、求人に応募するにあたっては、履歴書等の書き方、面接の受け方などのセミナーや、窓口におけるアドバイスも受けることが可能ですし、紹介状を発行してもらうこともできます。

ハローワークでは、地方公共団体、経済団体、労働組合等に対して情報の提供やその他の協力を求めることなどを通して、求人、求職の開拓を行っています(新しいウィンドウが開きます職安法18条)。ハローワークは、寄せられたすべての求人、求職の申し込みを受け付けることとされていますが(新しいウィンドウが開きます同5条の5新しいウィンドウが開きます6)、申込みを待つだけでなく、より多くの求人等を求めて自ら開拓を行っているわけですね。

職業紹介に関しては、できる限り、求職者が就職の際に転居する必要のない職業を紹介するよう努めることになっています(新しいウィンドウが開きます同17条)。また、管轄区域内で紹介ができないときは、広範囲で職業紹介活動をすることとされています(新しいウィンドウが開きます同17条)。

全国のハローワークはオンラインで結ばれており、求人情報の検索用の端末(パソコン)から、希望する求人を探すことができます。また、新しいウィンドウが開きますハローワークインターネットサービスというWebサイトでは、求人情報のうち求人企業が掲載に同意したものについて、インターネットによって自宅等から検索することができます。

なお、新しいウィンドウが開きますしごと情報ネットというWebサイトでは、ハローワークのみならず民間の職業紹介会社など様々な参加機関が保有する求人情報を一度に検索することができます。

また、学生や生徒(学生もしくは生徒、または学校を卒業した人)に関しては、ハローワークが学校と協力することが職安法で定められており、ハローワークの業務の一部を学校に分担してもらうことが可能になっています(新しいウィンドウが開きます職安法26条新しいウィンドウが開きます27条)。

〈ハローワークによるその他の事業〉

職業紹介がハローワークの事業の中心ですが、この他にも多くの業務を行っています。主なものとして以下があります。

(1)職業訓練

ハローワークでは、求職者に対し、公共職業能力開発施設における職業訓練を受けることについてあっせんを行います(新しいウィンドウが開きます職安法19条)。

(2)雇用保険

雇用保険制度の窓口となる機関として、雇用保険の適用事業における被保険者の資格の得喪・変更に関する手続、労働者(失業者)に対する失業等給付(求職者給付や教育訓練給付など)の受給手続を行います。また、雇用保険制度における事業主に対する各種助成金の支給業務も行っています。

(3)各種施設の設置

この他、ハローワークには、管理職や専門技術職を対象に職業相談等の支援を行う「人材銀行」、子育てをしながら就職を希望している人に対するきめ細かな支援を目指す「マザーズハローワーク」、パートタイムで働きたい人に対する支援を行う「パートバンク」、大学、短大、専修学校等の学生や卒業者の就職支援を中心とする「学生職業センター」「学生等職業相談窓口」といった多様な施設が設置され、様々な角度から求人・求職のサポートを行っています。なお、具体的にどのような施設が設置されているかについては、地域等によっても異なる場合がありますので、新しいウィンドウが開きますハローワークインターネットサービスなどで確認してみるとよいでしょう。

〈地方公共団体による支援〉

ハローワークとは別に、各都道府県など地方公共団体が、就職のためのセミナーなど、求人者、求職者に対する支援を行っていることがあります。ハローワークのサービスと合わせて活用することが考えられます。

関係法令・資料

職業安定法(昭和22年11月30日 法律第141号) 第4条 5条 17条 18条 19条 26条 27条

ハローワークインターネットサービス(厚生労働省職業安定局)

しごと情報ネット(厚生労働省職業安定局)

(成蹊大学法学部准教授 原 昌登)

2011年4月掲載