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平成13年9月20日
(社)日本人材派遣協会
登録型派遣労働者の就労実態調査 結果概要
I 調査概要
1.目 的
- 派遣労働者にふさわしい社会保険システムを研究するためにその就労実態を把握すること。
- 労働者派遣法改正へ向けた当協会の諸活動の基礎データとして派遣労働者の派遣法への評価および就労意識を把握すること。
2.概 要
- 対象:
- 登録型派遣スタッフ
- 平成12年11月末日時点で就労していた者
上記のa.b.を満たす者を対象に調査票を派遣元(会員)経由にて3万9,200通配布
- 時期:配布を平成13年1月下旬より実施し、回収期限を平成13年3月下旬とした。
- 回収:9,271通(回収率 23.6%) * 有効回答は9,151通
- 内容:最近1年間(平成11年12月1日〜平成12年11月30日)を通しての就労実態および就労意識を調査した。
II 結果概要
1.一般属性
- 年 代:20代が40.6%、30代が46.9%
- 性 別:女性が95.6%
- その他:
- 多くが未婚(63.6%)で、扶養家族となっているものも少なくない(23%)。
- 1年間を通して「派遣スタッフ以外で働いたことがない」と回答した比率は64.5%。
- 職種は「OA機器操作」が56.3%と突出しており、規制緩和後の「営業販売職」は7%にとどまった。
2.就労実態
- 全数調査(有効回答:9,151件)
「契約回数・派遣元移動・派遣先(部署)移動」の観点から集計
- 就労タイプ別就労実態
(有効回答:9,151件)
契約
回数 |
派遣
元数 |
派遣
先数 |
派遣スタッフのタイプ |
比率 |
平均総就労期間 |
平均契約回数 |
空白発生率 |
| 複数回 |
1社 |
1部署 |
派遣元固定・更新・派遣先定着型
(契約複数回×元1×先1) |
36.5% |
10.7ヵ月 |
3.5回 |
15.5% |
複数
部署 |
派遣元固定・再契約・派遣先移動型
(契約複数回×元1×先複数) |
15.8% |
9.0ヵ月 |
4.4回 |
71.8% |
| 複数社 |
1部署 |
派遣元移動・再契約・派遣先定着型
(契約複数回×元複数×先1) |
1.6% |
9.9ヵ月 |
3.7回 |
36.1% |
複数
部署 |
派遣元移動・再契約・派遣先移動型
(契約複数回×元複数×先複数) |
16.9% |
8.1ヵ月 |
4.8回 |
81.0% |
| 1回 |
1社 |
1部署 |
単契約・期間満了型
(契約1回×元1×先1) |
長 |
12.7% |
12ヵ月 |
1回 |
3.9% |
| 短 |
16.5% |
4.4ヵ月 |
1回 |
46.2% |
この様に、派遣労働者の就労実態は「移動型」から「定着型」まで多岐にわたることが確認された。
- 就労タイプ別空白期間別空白回数(上段:回数,下段:%)
(有効回答:9,151件)
契約
回数 |
派遣
元数 |
派遣
先数 |
派遣スタッフのタイプ |
合計 |
1週間未満 |
1週間以上2週間未満 |
2週間以上1ヵ月未満 |
1ヵ月以上2ヵ月未満 |
2ヵ月以上 |
| 複数回 |
1社 |
1部署 |
派遣元固定・更新・派遣先定着型
(契約複数回×元1×先1) |
673 |
120 |
81 |
103 |
116 |
253 |
| 100 |
17.8 |
12.0 |
15.3 |
17.2 |
37.6 |
| 複数部署 |
派遣元固定・再契約・派遣先移動型
(契約複数回×元1×先複数) |
1,947 |
356 |
371 |
471 |
362 |
387 |
| 100 |
18.3 |
19.1 |
24.2 |
18.6 |
19.9 |
| 複数社 |
1部署 |
派遣先元移動・再契約・派遣先定着型
(契約複数回×元複数×先1) |
58 |
7 |
8 |
7 |
11 |
25 |
| 100 |
12.1 |
13.8 |
12.1 |
19.0 |
43.1 |
| 複数部署 |
派遣元移動・再契約・派遣先移動型
(契約複数回×元複数×先複数) |
2,793 |
654 |
461 |
589 |
472 |
613 |
| 100 |
23.4 |
16.5 |
21.1 |
16.9 |
21.9 |
| 1回 |
1社 |
1部署 |
単契約・期間満了型
(契約1回×元1×先1) |
長 |
45 |
35 |
8 |
1 |
- |
- |
| 100 |
77.8 |
17.8 |
2.2 |
- |
- |
| 短 |
700 |
72 |
27 |
64 |
93 |
441 |
| 100 |
10.3 |
3.9 |
9.1 |
13.3 |
63.0 |
| 全件数合計 |
6,216 |
1,244 |
956 |
1,235 |
1,054 |
1,719 |
| 100 |
20.0 |
15.4 |
19.9 |
17.0 |
27.7 |
(期間別の回答がなかったが、空白期間ありと答えたものは合計に合算。)
- 常勤的派遣スタッフ調査(有効回答:5,642件)
常勤的派遣スタッフ、即ち連続しているか否かを問わず1年を通して2ヶ月を超える空白期間(仕事と仕事の合間で派遣元との雇用関係が生じない期間)がなかった者(1年を通して10ヶ月以上就労した者)を空白期間の観点からその就労状況を集計
- 就労期間:契約1回当りの平均就労期間は5.7ヶ月
(有効回答:5,642件)
\契約回数
人数ベースのデータ |
3ヵ月未満 |
3〜6ヵ月未満 |
6〜9ヵ月未満 |
9〜12ヵ月未満 |
それ以上
(1年) |
一契約当たり就労期間
(常勤的派遣スタッフ) |
17.9 |
38.6 |
20.2 |
2.7 |
20.6 |
一契約当たり就労期間
(全サンプル・人数ベース) |
35.1 |
34.1 |
15.7 |
2.4 |
12.7 |
- 空白期間:発生率は29.4%
- 契約回数と空白期間の相関関係
(有効回答:5,642件)
| 項目\契約回数 |
1回 |
2回 |
3回 |
4回 |
5回 |
6回 |
件数
(常勤的派遣スタッフ) |
1,301 |
1,415 |
547 |
1,558 |
263 |
204 |
「空白期間あり」
の比率 |
9.5% |
24.1% |
42.4% |
18.7% |
57.4% |
44.6% |
上記図表より、空白期間を組み込んだ契約・就労パターンは極めて多彩でありその傾向を把握することは不可能であるが、
- 3ヶ月契約を年間4回及び6ヶ月契約を年間2回のパターンが主流である
- 契約更新時などに数日の「空白期間」が生じるケースがあるということが推察される。
以上、その就労実態を分析すると、労働者派遣の市場が派遣先の労働需要に影響されることにより、派遣スタッフの就労が短期移動となるか、長期継続となるかは景気動向および雇用慣行により変化すると考えられる。他方、後述することになる「就労意識調査結果」から派遣スタッフのほぼ半数は「派遣就労」を自ら積極的に選択しており、派遣を含む労働の多様性が改めて示された結果となった。
- 常勤的スタッフにおける就労タイプ別就労実態
(有効回答:5,642件)
契約
回数 |
派遣
元数 |
派遣
先数 |
派遣スタッフのタイプ |
比率 |
平均総就労期間 |
平均契約回数 |
空白発生率 |
| 複数回 |
1社 |
1部署 |
派遣元固定・更新・派遣先定着型
(契約複数回×元1×先1) |
47.7% |
11.9ヵ月 |
3.6回 |
7.6% |
複数
部署 |
派遣元固定・再契約・派遣先移動型
(契約複数回×元1×先複数) |
15.1% |
11.4ヵ月 |
4.5回 |
61.4% |
| 複数社 |
1部署 |
派遣元移動・再契約・派遣先定着型
(契約複数回×元複数×先1) |
1.8% |
11.7ヵ月 |
4.1回 |
19.2% |
複数
部署 |
派遣元移動・再契約・派遣先移動型
(契約複数回×元複数×先複数) |
12.1% |
11.2ヵ月 |
5.1回 |
72.1% |
| 1回 |
1社 |
1部署 |
単契約・期間満了型
(契約1回×元1×先1) |
長 |
20.6% |
12ヵ月 |
1回 |
3.9% |
| 短 |
2.8% |
10.5ヵ月 |
1回 |
51% |
- 常勤的スタッフにおける就労タイプ別空白期間別空白回数(上段:回数、下段:%)
(有効回答:5,642件)
契約
回数 |
派遣
元数 |
派遣
先数 |
派遣スタッフのタイプ |
合計 |
1週間未満 |
1週間以上2週間未満 |
2週間以上1ヵ月未満 |
1ヵ月以上2ヵ月未満 |
2ヵ月以上 |
| 複数回 |
1社 |
1部署 |
派遣元固定・更新・派遣先定着型
(契約複数回×元1×先1) |
234 |
69 |
29 |
47 |
59 |
30 |
| 100 |
29.5 |
12.4 |
20.1 |
25.2 |
12.8 |
複数
部署 |
派遣元固定・再契約・派遣先移動型
(契約複数回×元1×先複数) |
768 |
196 |
198 |
201 |
151 |
22 |
| 100 |
25.5 |
25.8 |
26.2 |
19.7 |
2.9 |
| 複数社 |
1部署 |
派遣先元移動・再契約・派遣先定着型
(契約複数回×元複数×先1) |
20 |
5 |
3 |
- |
7 |
5 |
| 100 |
25.0 |
15.0 |
- |
35.0 |
25.0 |
複数
部署 |
派遣元移動・再契約・派遣先移動型
(契約複数回×元複数×先複数) |
944 |
344 |
210 |
209 |
150 |
31 |
| 100 |
36.4 |
22.2 |
22.1 |
15.9 |
3.3 |
| 1回 |
1社 |
1部署 |
単契約・期間満了型
(契約1回×元1×先1) |
長 |
45 |
35 |
8 |
1 |
- |
- |
| 100 |
77.8 |
17.8 |
2.2 |
- |
- |
| 短 |
79 |
10 |
1 |
19 |
28 |
21 |
| 100 |
12.7 |
1.3 |
24.1 |
35.4 |
26.6 |
| 全件数合計 |
2,090 |
659 |
449 |
477 |
395 |
109 |
| 100 |
31.5 |
21.5 |
22.8 |
18.9 |
5.2 |
(期間別の回答がなかったが、空白期間ありと答えたものは合計に合算。)
3.就労意識
- 今後の就労希望
「今後も派遣スタッフとして働きたい」が45.2%となり、「出来れば社員になりたい」(36.6%)を上回った。
- 総合評価
「満足している」「概ね満足している」の合計が40.7%となり、「不満である」「やや不満である」の合計(21.4%)を大きく上回った。
4.社会保険加入関係
- 全体集計
- 「派遣元の社会保険に加入していた」:50.2%
- 「国保・国年に加入していた」:22.3%
- 「扶養家族であった」:14.6%
「2ヶ月未満」及び「勤務時間等が4分の3未満」の就労者の比率合計が30%あることから、また「時期によって国保・国年と社会保険を行き来していた者」の比率を勘案すると加入義務のある者に対する社会保険適用は促進されていると考えられる。
なお、「派遣元から社会保険の加入を拒否された」との回答は全体の3.4%にとどまっている。
-
- 全数対象 「就労タイプ別空白発生率及び社会保険加入状況」
(有効回答:9,151件/単位:%)
| 派遣スタッフのタイプ |
空白発生率 |
派遣元の社会保険に入っていた |
国民健康保険国民年金に入っていた |
時期によって何らかの年金等に加入 |
どちらにも入っていなかった |
継続的に扶養家族であった |
不明 |
派遣元固定・更新・派遣先定着型
(n=3,340) |
15.5 |
64.1 |
17.7 |
4.6 |
2.7 |
10.7 |
0.3 |
派遣元固定・再契約・派遣先移動型
(n=3,340) |
71.8 |
39.9 |
28.8 |
11.3 |
4.0 |
15.5 |
0.4 |
派遣元移動・再契約・派遣先移動型
(n=1,442) |
36.1 |
47.2 |
28.5 |
9.0 |
1.4 |
13.2 |
0.7 |
派遣元移動・再契約・派遣先移動型
(n=144) |
81.0 |
26.1 |
31.0 |
17.9 |
5.6 |
19.0 |
0.3 |
単契約・期間満了型
(n=2,676) |
長 |
3.9 |
72.0 |
11.7 |
1.6 |
2.9 |
11.1 |
0.6 |
| 短 |
46.2 |
37.6 |
25.2 |
6.4 |
9.3 |
20.7 |
0.9 |
上記のクロス表から、「派遣元移動・再契約・派遣先移動」の空白率の高さと同時に社会保険加入率の低さが見て取れるが、移動を伴う就労では「空白」が多く発生し、結果として社会保険適用が「必要ない」若しくは「適用の判断」が困難な状況が推察される。
- 常勤的スタッフ対象
「就労タイプ゜別空白発生率及び社会保険加入状況」
(有効回答:5,642件/単位:%)
| 派遣スタッフのタイプ |
空白発生率 |
派遣元の社会保険に入っていた |
国民健康保険国民年金に入っていた |
時期によって何らかの年金等に加入 |
どちらにも入っていなかった |
継続的に扶養家族であった |
不明 |
派遣元固定・更新・派遣先定着型
(n=2,689) |
7.6 |
69.7 |
16.3 |
3.4 |
1.9 |
8.4 |
0.3 |
派遣元固定・再契約・派遣先移動型
(n=852) |
61.4 |
52.6 |
24.3 |
12.0 |
2.5 |
8.6 |
0.1 |
派遣元移動・再契約・派遣先移動型
(n=99) |
19.2 |
56.6 |
24.2 |
6.1 |
1.0 |
11.1 |
1.0 |
派遣元移動・再契約・派遣先移動型
(n=685) |
72.1 |
37.8 |
26.1 |
20.7 |
3.8 |
11.1 |
0.4 |
単契約・期間満了型
(n=1,312) |
長 |
3.9 |
72.0 |
11.7 |
1.6 |
2.9 |
11.1 |
0.6 |
| 短 |
51.0 |
58.1 |
20.0 |
7.7 |
5.8 |
8.4 |
- |
5.関連法制度への評価
- 「職種の自由化」は「良いと思う」が84.2%及び「紹介予定派遣」は「良いと思う」が77.5%とその評価は極めて高い。
- 「派遣期間の1年制限」は48.3%が「期間を延長して欲しい」と回答し「期間制限規定そのものが悪い」と回答した者が48.7%となった。
このことから、「派遣就労での雇用の安定」を求める派遣スタッフの不満感は相当のレベルにあると考えられる。
- 「事前面接」については、「禁止規定が悪い」と回答した者が33.5%、「禁止規定が良い」と回答した者が21.9%とその比率を上回った。しかし、「わからない」が43.3%となっており、この問題の複雑さが浮き掘りとなった。
以 上
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