厚 生 労 働 省 発 表
平成13年7月6日(金)
「平成13年版労働経済の分析(労働経済白書)」について
厚生労働省は、「平成13年版労働経済の分析」(平成13年版労働経済白書)を7月6日に閣議配布をし、公表した。
本年の白書は、第1章「労働経済の現況」において、2000年を中心とする最近の労働経済の動向について分析を行った。
第2章「情報通信技術(IT)の革新と雇用」では、情報通信技術革新が雇用量や働き方にどのような影響を与えるのか、先行しているアメリカの事例も参考にしつつ、分析を行った。
その概要は、別添のとおりである。
- なお、労働経済の分析は、これまで「労働白書」と通称していたが、本年より「労働経済白書」と通称することとする。
平成13年版労働経済の分析(労働経済白書)(案)の要旨
平成13年版労働経済白書では、第1章で2000年(平成12年)を中心とする労働経済の動向について分析し、第2章で情報通信技術(IT)革新の雇用量や働き方に及ぼす影響について分析した。その概要は以下のとおりである。
1 労働経済の現況
- 2000年の雇用・失業情勢は、完全失業率が過去最高の前年と同じ4.7%となるなど厳しい状況が続いたが、企業部門を中心とした景気の緩やかな改善の中で、求人の増加、雇用の増加、雇用過剰感の低下など改善の動きがみられた。(要約P1〜P7)
- 2001年に入り、雇用の改善の動きにも足踏みがみられた。今後、不良債権の直接償却に伴う雇用面への影響も考えられることから、緊急経済対策には、雇用対策が盛り込まれた。(要約P1)
- 企業収益の改善に比べ、賃金の上昇には遅れがみられた。(要約P9〜P10、第10図)
- 物価は低下傾向で推移し、家計消費は、収入の伸び悩み等から3年連続の減少となった。(要約P11〜P12、第11図、第12表)
2 情報通信技術の革新と雇用
- 雇用面からみた場合、情報通信技術革新は事務部門への影響が大きい。(要約P13)
- アメリカでは情報通信技術革新が進展する中で、ホワイトカラーも含め雇用は増加した。学歴間の賃金格差が拡大しており、これは情報通信技術への適応力の差と対応している。(要約P15〜P18、第15図、第17図)
- 我が国の情報通信技術関連産業の従業者数は364万人、民間従業者の7%を占める。現在は、製造業の分野が中心であるが、ソフト化、高度化が進んでいる。(要約P19〜P20、第18図)
- 情報通信技術革新が雇用に与える影響を推計すると、波及効果を含めて、1990年から1999年にかけて差し引き200万人以上の創出効果があった。この効果は、情報通信技術関連産業だけではなく、産業的な広がりを持つものであった。(要約P19〜P20、第19図、第20図)
- 情報通信技術革新により定型的業務が減少し、創造的業務の比重が高まっている。企業は、中高年でも時間をかければ必要な情報機器の利用技術を身につけられると考えている。(要約P21〜P23、第23図)
- 情報通信技術革新による中間管理職の中抜きは起こっておらず、むしろその重要性は増している。(要約P23〜P25、第24図)
- 在職者、失業者とも情報リテラシー(注1)の習得は重要であり、政府では、講習や職業能力習得機会の確保に取り組んでいる。(要約P27〜P28)
(注1)情報リテラシー
コンピュータ等を利用して幅広く情報を収集・活用し、それを分析し、判断する基礎的能力。
- 多くの企業は、技術者の能力は中高年になっても維持又は向上すると考えている。技術者に対する教育訓練は十分なものとはいえないが、先進的な企業では、計画的な教育訓練等で技術者の養成を行っている。また、情報通信技術の発展は、WBT(注2)など新しい効率的な教育訓練の方法を生み出している。(要約P29〜P30、第29図)
(注2)WBT(Web Based Training)
インターネット上で課題や教材を提供することにより学習から能力評価まで一貫して行う方法。
- 情報通信技術の発達は、在宅等で仕事を行う新しい働き方を可能にする。こうした働き方として、テレワーク雇用(在宅勤務等)(注3)や在宅就業等(注4)がある。(要約P31〜P34、第31表)
- また、情報通信技術革新の進展は、仕事の標準化等から、パート・アルバイト、派遣労働者、契約労働者などの非正規雇用の増加や業務の外部委託につながる。(要約P33〜P35)
- 情報通信技術革新が進む中で、日本の雇用システムの強みをいかし、柔軟な内部労働市場(注5)を確保していく必要がある。同時に外部労働市場(注6)における円滑な労働移動も必要であり、そのためには、年齢、労働条件等から生じるミスマッチの解消を図り就職に結びつけていくことが重要である。(要約P37〜P41)
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