カメラマンの過労死認定/ロケ中に死亡、新宿労基署
1986年、ロケ中に死亡したフリーの映画カメラマン=当時(59)の遺族から出されていた労災申請について、新宿労働基準監督署は10日、過重な業務による過労死だったとして労災認定した。
フリーのカメラマンが労災保険の給付対象となる「労働者」に当たるかどうかをめぐって訴訟となり、東京高裁が今年7月、労働者ではないとした一審判決を破棄し、労働者に当たると判断。この判決を受け、新宿労基署が業務との因果関係を調べていた。
代理人らによると、カメラマンが倒れた東北地方でのロケは、連日零度以下の気象条件。徹夜の撮影も含めて9日間連続して平均12時間以上働き、約1,600キロを移動したという。
東京高裁は「カメラマンは撮影で相当程度の裁量があったが、最終的な決定権限は映画監督にあった」と指摘。2人の間に指揮監督の関係が認められるとしていた。
カメラマンは86年2月、記録映画「北の仏」の撮影中に秋田県内の旅館で倒れ、脳梗塞(こうそく)で死亡した。カメラマンは故勅使河原宏監督の作品「砂の女」などの撮影で知られている。
12月10日(共同通信) |