賃上げ額は1,332円、一時金は年間4.47カ月/金属労協の集計

(2014年4月25日 調査・解析部)

[労使]

自動車、電機、鉄鋼などの金属関係の産別でつくる金属労協(JCM、200万人)は、23日に2014年闘争の要求・回答状況を発表した。それによると、月例賃金の引き上げを獲得した1,151組合の平均引き上げ額は1,332円となっている。また、年間一時金の回答を引き出した1,320組合の平均獲得月数は4.47カ月となった。

今季闘争で、金属労協傘下の3,271組合のうち、2,767組合が要求を提出し、1,894組合が回答を引き出している。回答を引き出した組合のうち、1,646組合が賃金構造維持分を確保。一方、月例賃金の引き上げを要求した2,236組合のうち、獲得した組合は1,151組合となり、昨年同時期の226組合を大幅に上回った。月例賃金の平均引き上げ額は1,332円となっている。

一時金は、1,320組合が回答を引き出ししており、前年と比較できる1,269組合のうち、906組合が前年実績を上回った。平均獲得月数は4.47カ月となり、昨年同期に比べ0.18カ月上回っている。

なお、大手企業の集計登録組合(52組合)のうち、49組合に月例賃金の引き上げ回答があり、その平均は1,737円。一時金の回答(52組合)は平均5.11カ月となり昨年実績を0.39カ月上回っている。

中堅・中小の賃上げ平均1,272円

一方、中小・地場での相場形成・波及に向けて、別途集計している中堅・小登録組合の動向をみると、要求を提出した161組合のうち、159組合が回答を引き出し、155組合が賃金構造維持分を確保。月例賃金の引き上げを要求した152組合のうち、獲得した組合は128組合(回答引き出しの80.5%)となり、平均引き上げ額は1,272円となった。

一時金は、128組合が回答を引き出し、前年と比較できる113組合のうち、85組合(75.2%)が昨年実績を上回り、平均月数は4.78カ月となった。