定昇込みの平均賃上げ4,879円(1.69%)に/連合の第5回集計

(2010年6月4日 調査・解析部)

[労使]

連合(古賀伸明会長)は5月28日、2010春闘の「第5回 回答・妥結集計」を公表した。5月27日時点で集約した3,714組合のうち、平均回答方式で回答を引き出した3,239組合の定期昇給込みの平均賃上げ額は加重平均で4,879円だった。

年間一時金は平均4.36カ月

連合の集計によると、5月27日時点で回答を引き出したのは3,714組合(組合員数246万3,882人)。このうち、平均賃金方式で交渉した3,239組合(同185万1,381人)の定期昇給を含む賃金引き上げの平均額は4,879円、率で1.69%だった。昨年同時期(09年5月27日集計)の回答内容に比べ46円低い。昨年と比較できる同一組合(2,526組合)でみると、平均賃上げ額は4,954円(1.70%)で、昨年実績(4,945円、1.70%)を額で9円上回った。

一方、年間一時金の平均回答月数は4.36カ月(1,686組合)。昨年と比較できる同一組合との対比では、前年実績を0.08カ月上回っている。また、額回答を受けた758組合の加重平均は139万2,201円で昨年より4,340円減。年間一時金については、前回までの集計では前年を上回る額回答を得ていたが、今回初めて昨年対比でマイナスに転じた。

300人未満の中小労組の平均賃上げ3,486円/中小共闘

連合の中小労働委員会(中小共闘センター、座長:河野和治JAM会長)の妥結集計によると、5月27日までに報告のあった中小共闘に参加する23産別2,005組合の賃上げ額は単純平均(定昇含む)で3,486円(1.42%)。昨年同時期の同一組合との比較では129円増だった。これを規模別にみると、100人未満の賃上げ額が3,260円(1.36%)なのに対し、100~299人規模は3,802円(1.51%)となっている。

昨年から設けられた5つの共闘連絡会別にみると、金属が3,712円(前年同期対比97円増)、化学・食品が3,435円(同278円増)、流通・サービス・金融3,692円(同77円減)、インフラ・公益3,493円(同264円増)、交通・運輸1,571円(同92円増)となっている。