雇用の安定と創出に向けた共同宣言を締結/電機連合と大手6社の経営側

[労使]

電機連合と大手電機メーカー6社の経営側で構成する「電機産業労使会議」は3月14日に産別労使交渉を行い、その場で「雇用の安定と創出に向けた電機産業労使共同宣言」を締結した。労使が雇用の安定と創出に向けて最大限の努力を行うことを明記している。

電機産業労使会議「雇用の安定と創出に向けた電機産業労使共同宣言」

共同宣言は、「わが国経済の基幹産業の一角を占める電機・電子・情報通信関連産業においても、生産の減少、収益の悪化に見舞われ、それが深刻な雇用問題へと波及してきている」として、世界的な景気後退が電機関連産業にも悪影響をおよぼしつつあることを指摘。そのうえで、「雇用の安定は社会の安定の基盤であり、電機産業の回復・成長・発展のためのみならず、わが国全体の喫緊の課題でもある」との認識から、労使が「雇用の安定に向けてお互いが協力し、雇用にかかわる様々な問題について、必要に応じて協議や検討を行っていく」ことを確認した。

一方、政府に対しても、今後の成長や発展が期待される分野で新たな雇用創出策を迅速に実施することや、非正規労働者を含むすべての労働者を対象としたセーフティーネットの拡充を図ることを要望している。

電機労使が産業レベルで雇用に関する共同宣言を締結するのは初めてのこと。電機連合の中村正武委員長は「共同宣言の締結は電機の労使の歴史のなかで画期的なことであり、経営側の英断に感謝する」と評価している。電機連合では今後、各単組レベルで宣言の内容を踏まえた労使確認を追求する考えだ。

(調査・解析部)
2009年 3月18日