パート労働者の待遇改善を/連合のパート集会

(調査・解析部)

[労使]

連合のパート集会の様子

連合(高木剛会長)は15日、08年春季生活闘争(春闘)の一環として、都内で「パート労働者のつどい」を開いた。約90人のパート労働者が参加した。

連合は06年春闘から「パート共闘会議」をつくり、パート労働者などの待遇改善に取り組んできた。パート集会も開き、産別組織の役員が非正規雇用労働者に関する取り組み事例を紹介。昨春闘では、パート労働者の時給(平均妥結額)13.2円アップを獲得している。

08年春闘では、非正規雇用労働者の待遇改善を最重点課題に掲げ、時給を1,000円程度とするか、現在の時給からの上げ幅を25円程度とするかのいずれかを求めるほか、通勤手当の支給や慶弔休暇の付与を正社員と同水準にすること、正社員への転換制度の導入も要求する。

こうした取り組み強化の一環として、パート集会の企画も一新。パート労働者の抱える悩みや問題などの生の声を聞いて交流を深め、要望に応えようとの思いから、パート労働者が主役となるようプログラムを工夫した。

具体的には、司会者の「今の職場で正規雇用になりたいと思いますか」「賃金の決まり方に納得していますか」などの質問に、参加者が「YES」「NO」のパネルを掲げる形で進行。「YES」と答えた人からは、「正規の方が安定するし、定年まで働ける」(介護職)、「正規と同じ仕事なのに給料が3分の1。正規になりたい」(公務)「正規の新人に教えながら働いているのに、非正規はほとんど昇給がない」(学校給食の調理職)などの発言があった。

こうした声を受けて、桜田高明・パート共闘会議座長(サービス・流通連合会長)は「多くの方々が様々な不満や不安を抱えている実情を直視して、安易で安価な働かせ方は絶対に許さないという風潮をつくらねばならない。組織化や均等・均衡処遇に向けて、山は高いが、一歩一歩着実に上がって行けるように協力しあい、力を結集しあって取り組んでいきたい」などと呼びかけた。