民主党には国民のための政治を期待/連合・高木会長

(調査・解析部)

[労使]

連合の高木剛会長は7月30日、参議院議員選挙の結果を受けて連合本部で記者会見した。今回の結果について「民主党は大きな勝利を得たが、この背景には自民党の失点がある」などと指摘。民主党に対しては、「今回の結果におごることなく、謙虚に国民のための政治を行うスタンスで臨むことを強く期待する」と述べた。

高木会長は、民主党が大きく議席を伸ばした理由を「年金の問題や政治とカネ、閣僚の問題発言などがあり、それを批判した多くの国民が民主党に票を入れた結果」などと分析。「民主党の力や政策を根から支持して投票したかという点で言えば、自民党の失点があるから今回は民主党(に投票した)とのおもむきもある。民主党もわれわれも、支持基盤が安定して力が付いたと勘違いすると、次の国政選挙でしっぺ返しを受けることになる」との見方を示した。そのうえで、民主党に対し「国会運営や次の衆院選に向けた解散に国会運営や、次の衆院選に向けた解散(の問題)にあまりギラギラするのではなく、政治に対する国民の期待がどこにあるかを考えて対応してほしい」と注文を付けた。

また、全員が当選した比例区の組織内候補の得票数についても触れ、「トータルでみれば、(3年前の)前回は8人(の候補者)で173万票だったが、今回は7人で182万票だから、少しは個人名を書く比率を上げることができた」と評価する一方で、「この方式は3度目なのに、個人名の徹底ができていないとの思いもなくはない」などと指摘。「票数の少ない構成組織は状況を分析して、課題にメスを入れるなどの対応を考えて欲しい」と訴えた。