水道の蛇口を開けさせる交渉を/連合・闘争開始中央集会

(調査・解析部)

[労使]

連合(高木剛会長)は2日、東京・新宿の厚生年金会館で「2007春季生活闘争・闘争開始宣言中央集会」を開き、構成組織から組合員約2,100人が参加した。「配分の歪みを是正させ、昨年を上回る賃金改善で、生活を改善させなければならない」とする闘争開始宣言を採択した。

高木会長はあいさつで、「今年の賃上げは労働者に対し、水道の蛇口を開けて水を飲ませろという交渉だ」と指摘。「株主や役員に水を流す蛇口は大きく開いているが、労働者に水を流す蛇口はほとんど開いていない。私たちの喉はカラカラ。なんとしてもこの蛇口を開けさせて、昨年を上回る成果をあげよう」と述べ、昨年を上回る賃金改善の実現を強く訴えた。

構成組織からは、「今年の闘争から職種別賃金要求方式に移行し、賃金の社会性を踏まえた成果あるものにしていく」(電機連合)、「今日の分配の歪み、格差の是正に向けて、怒りをキーワードに闘っていく」(フード連合)、「全体としての連携を強め、相乗効果を発揮しながら組合員の期待に応えていきたい」(電力総連)、「企業には、労働者の生活防衛に責任を持ってもらわねばならないとの状況認識から7年ぶりに月例賃金の改善を要求する」(情報労連)などと決意を表明した。

一方、昨春闘からスタートしたパート共闘会議座長の桜田高明・連合副会長(サービス・流通連合会長)は、「共闘は2年目を迎え、着実に去年より前進している。もはや安い労働力にあらずとの大合唱が社会の隅々からわき起こるよう、パート・非典型労働者の処遇改善とその波及、組織化に頑張っていこう」と呼びかけた。

中小共闘センター代表の小出幸男・同副会長(JAM会長)は、「今春闘を反転攻勢の年にするのが大きな目標。交渉にあたる単組の役員は、昨年よりも大幅に原資の確保を図るとの強い姿勢で臨んで欲しいし、特に中小労組は企業業績が悪いからといって、賃上げを諦めると言うことは許されない」と力を込めて訴えた。