賃金改善分2,500円と合わせ、7,000円以上の要求を提起/連合中小共闘

(調査・解析部)

[労使]

連合(高木剛会長)は7,8の両日、静岡県熱海市で春季生活闘争中央討論集会を開き、07年春闘に向けた基本構想を論議した。そのなかで、中小労組の賃金水準の低下に歯止めをかけることを目指す「中小共闘」は、2,500円以上の賃金改善を求める要求目安を提起した。

連合の基本構想は、賃金カーブ維持分と物価上昇分を確保したうえで、各単組の事情に応じて、ベースアップや時間給の引き上げ、賃金カーブの是正、低所得層の底上げなどで06年春闘を上回る「賃金改善」を求める方針。中小・地場組合についても、それぞれが「自らの賃金実態や賃金カーブの課題を把握し、社会水準や生計費等との比較、時系列での分析などを行い、その是正に取り組む」こととしている。

4年目を迎えた「中小共闘」は、中小労組の要求の目安として、物価上昇分を1,500円(中小共闘が集計した実態賃金245,000円に0.6%を乗じたもの)とし、それに純粋な賃金改善分1,000円を足した2,500円以上を提起した。賃金カーブの算定が困難な組合に対しては、賃金カーブ確保相当分を4,500円と推計して、賃金改善分と合わせて7,000円以上の目安を示した。

昨年の要求目安は6,500円だったので、500円の増額。これまで連合の要求目標(昨年はマクロ的には労働側に1%以上の成果配分といった考え方)が打ち出された後で、中小共闘の対応を決めていたが、07春季生活闘争では中小の要求設定が先行する格好となった。