1,000円以上の賃金改善が63労組/自動車総連が発表

(調査・解析部)

[労使]

自動車総連(加藤裕治会長・68万人)は30日に記者会見し、ベースアップなどの賃金改善要求を行った991組合のうち同日現在で、188組合で改善分要求を獲得したと発表した。うち具体的な結果が明らかな170組合の賃上げ額は平均で794円となり、このうち、1000円以上獲得した組合が63組合にのぼっている。

170組合の賃金改善分の獲得額の分布は、1~499円が41組合、500~999円が66組合、1,000~1,499円が48組合、1,500~1,999円が8組合、2,000円以上が7組合となっている。うち、トヨタ、日産などの大手メーカーの賃上げ回答と同額の1,000円で妥結したところが38組合あった。賃金構造維持分(定昇相当)を含む170組合の平均妥結額は4,564円となっており、昨年の同一組合の妥結平均4,291円と比べると、273円の増額となった。

このうちメーカーなどを除く、車体部品関係の結果をみると、大手メーカーを上回る1,000円以上の賃上げを引き出したところが47組合にのぼることから、加藤会長は「春の交渉で格差是正を含めて継続して取り組んできた結果が出てきている」と評価。この勢いをこれから交渉が本格化する販売関係の交渉につなげたいと強調した。

一時金については、30日現在で400組合が妥結しており、平均妥結月数は4.68カ月。同一組合の昨年妥結月数と比べると、0.07カ月上回っている。