UIゼンセンとの組織統合を正式決議/サービス・流通連合大会

(調査・解析部)

[労使]

百貨店やチェーンストアなどの組合で組織する、サービス・流通連合(桜田高明会長、約18万4,000人、JSD)は21日から2日間、都内で定期大会を開いた。流通・サービス業などを中軸としている民間最大産別の、UIゼンセン同盟(高木剛会長、約80万人)との組織統合を正式に決議するとともに、2007年までに新組織のあり方など具体的な内容を詰めてゆく方針を固めた。両者の統合が実現すれば現在、組織人員がもっとも多い自治労(約94万8,000人)を超える、わが国最大の産別が誕生することになる。

「産別再編統合に関する基本方針」(案)について説明した筒井隆昭事務局長は、統合の意義について、「流通・サービス業界にとって望ましい産業政策の実現、社会的影響力量の拡大、一産業一産別をめざすというJSD結成当初からの基本目標の実現などにつながる」と強調した。

筒井氏は、UIゼンセン同盟と「新組織結成方式」で再編統合する方針を改めて説明し、今後は「2007年6月の定期大会で新組織の概要、結成時期を決定することを前提に、委員会を設けて組織間協議を行う第二ステップに入る」と提起。大会討議では、UIゼンセン同盟の政治活動、統一闘争のあり方、会費の高さなどについて不安の声が漏れたが、賛成多数で可決し、UIゼンセン同盟との再編統合の方向を固めた。

なお昨年の中間大会で、再編統合までのステップとして、 (1) 「流通産別再編統合懇話会」で、再編統合の可能性を探り、意思を確認する第一ステップ(今大会で終了) (2) 「再編統合推進委員会」(仮称)を設置し、新組織の名称・綱領・理念・規約・政策・運動論・組織体制・会費など概要をつくる第二ステップ(~2007年6月メド) (3) 結成大会へ向けて「結成準備委員会」(仮称)を設け、結成大会運営や役員体制などを確認する第三ステップ(期限未定)――の3段階を設定している。

役員改選では、会長に桜田高明氏を再任。事務局長に八野正一・前事務局次長を選出した。