1,000~1,500円を統一ベア要求/JR関係産別

(調査・解析部)

[労使]

JR連合(明石洋一会長、7万2,100人)は2月1日、名古屋市で中央委員会を開き、今春闘の賃上げ統一要求基準として、JR7単組揃って昨年同額のベア1,000円とすることを決めた。JRグループ関係労組の要求では「6,000円(定昇・ベア込み)中心」の賃金引き上げを求めることも確認している。契約社員やパート社員の要求額については、2%もしくは時間額10円以上を求め、全従業員対象の「企業内最低賃金の協定」締結を目指すとしている。

JR連合は、今春闘から、新たな賃金到達目標として、「上位目標賃金」と「必達目標賃金」――の二つの指標を提示した。「上位目標賃金」は、JR連合の平均値として中期的に到達を目指す賃金であり、男子高卒・組合員ベースの全産業(1,000人以上)の第3四分位(上から25%目のデータ)の30代、40代の各ポイント賃金を到達目標としている。JR連合の分析によれば、現在、「上位目標賃」は25歳を除き、各ポイント年齢でJR連合データを上回っている。「上位目標賃金」とJR東海ユニオンとの格差をみると、40歳では、「上位目標賃金」が40万5,095円であるのに対し、JR東海ユニオンはマイナス2万9,094円だ。一方、「必達目標賃金」は、JR内のすべての単組が当面3年以内で到達を目指す賃金目標値で、男子高卒・組合員ベースの全産業(1,000人以上)の中位数(上下から50%目のデータ)を採用している。

一方、JR総連小田裕司委員長、7万2,000人)は2月4日、東京都内で中央委員会を開き、JR各単組の統一ベア要求を1,500円とすることを決めた。各社のグループ企業労組などでつくる「労連」(JR北海道労連、JR東日本労連、JR貨物労連)との連携も強化し、初めて賃金カーブ維持を前提に「グループ統一要求基準」を設定する。労連加盟組合は、「賃金カーブ維持分+500円」を基本とし、定昇制度がない場合は「5,200円+500円」(5,700円)を目安とする方針だ。契約社員やパート労働者についても、それぞれの実態を踏まえ改善要求するとしている。