資料

短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議

平成十九年五月二十四日

参議院厚生労働委員会

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。

一、本法の内容について、事業主、労働者等に対する周知徹底に努めるとともに、均等・均衡待遇の確保のためにとるべき措置等について具体的かつわかりやすい事例を示す等、事業主に対する指導を行うこと。

特に、差別的取扱い禁止の対象となる短時間労働者の要件については、雇用の実態を踏まえ、労使双方にとって公正な運用が行われるよう十分配慮しつつ、その範囲が明確となるよう、判断に当たって必要となる事項等を示すこと。また、短時間労働援助センターによる助成金の支給等により、事業主に対し、十分な支援に努めること。

二、短時間労働者と通常の労働者との均等・均衡待遇の確保を更に進めるため、参考となる先進的な雇用管理事例のほか、職務分析の手法や比較を行うための指標(モノサシ)について内外の情報を収集するとともに、事業主に対し、それらを提供することにより、その取組を支援すること。

三、法の実効性を高める観点から、都道府県労働局の雇用均等室においては、事業主に対する報告徴収をはじめとする行政指導の強化や調停の活用を図ること。また、本法の円滑な施行を図るため、都道府県労働局の雇用均等室等について、専門家の配置を含めた体制を整備すること。

四、いわゆるフルタイムパート(所定労働時間が通常の労働者と同じである有期契約労働者)についても本法の趣旨が考慮されるべきであることを広く周知し、都道府県労働局において、相談に対して適切に対応すること。また、我が国における短時間労働者の多くは、労働時間が短いことに加え、有期労働契約による問題が多い実態を踏まえ、有期契約労働者と通常の労働者との均等・均衡待遇の確保を進めるため、有期契約労働者に関わる問題を引き続き検討すること。

五、正社員の労働条件について、本法を契機として合理的理由のない一方的な不利益変更を行うことは法的に許されないことを周知するとともに、事業主に対して適切に指導を行うこと。

六、長時間労働が常態化している男性正社員の働き方の見直しを含め、短時間労働者と通常の労働者の双方において、仕事と生活の調和の実現に向け、仕事と家庭の両立がしやすい職場環境の整備を進めること。

あわせて、短時間正社員制度が社会的に定着するよう一層の取組に努めること。

七、昭和六十一年度の税制改正により、百三万円を境とする所得の逆転現象が解消されているにもかかわらず、今なお、就業調整が相当数の短時間労働者によって行われている現状にかんがみ、誤解に基づく就業調整が行われることのないよう、短時間労働者や事業主などに対する現行税制についての周知徹底に努めること。

八、正社員以外のあらゆる労働者の処遇の改善を図るため、その労働条件及び雇用管理状況の実態把握を行うこと。

右決議する。


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