中立の立場を堅持した情報に感謝

古くからの読者の一人として、「メールマガジン労働情報」が500号まで到達されたことに敬意を表すると共に、貴重な情報を提供し続けてくださったことを心から感謝申し上げます。

私は、創刊のころは都内の労働基準監督署長でした。同じ労働省関係団体の発行するメールマガジンなるものを読んでみようかと冷やかし半分で申し込みましたが、内容の魅力に惹かれて立場の変わった現在でも読み続けています。一人読むだけではもったいないので、あちらこちらで身近な方に購読を勧めています。その人たちが周囲の方に、またその次にと、同じ職場でまわり回って私にも勧めてくれる人がいたときには思わず苦笑いでした。それほど、労働関係に携わる人たちの役に立つ情報が網羅されていることが人気の理由でしょうか。

情報の扱いも行政関係ばかりでなく、経営者団体、労働組合の声明なども公平に扱うことに意を払っていることが伺われ好感が持てます。また、見出しと数行のコメントの中にも担当者の工夫を見る思いがしています。

労働分野は幅広く、なかなか全体には目が届きにくいものですが、動向や企業欄のなかにはどこからこのような情報を仕入れたのかと思うようなものもあり、驚かされます。最近、私の所属する日本産業カウンセラー協会では隔月で記者会見を実施するようになりましたが、JILPTの記者も参加され、積極的に質問されるのを目の当たりにして、なるほど、内容の素晴らしさは日常の取材活動が充実していることと、研究者としてのセンスがあるからだと納得できました。

現在、私自身は、ある時は社団法人全国労働基準関係団体連合会非常勤職員、ある時は独立行政法人労働者健康福祉機構の東京産業保健推進センター労働衛生関係法令相談員としても仕事をさせていただいておりますが、分野は違うものの、そのいずれでも役立つ関係情報が数多くあり、新聞を読めない日はあってもメールマガジン労働情報を開かない日はないという日々です。

もちろん、全体に目を通す時間はないので、私の利用方法は、見出しと紹介記事を頼りに、後々役立つと思われる情報はコピーをとり、新聞の切り抜き感覚でUSBメモリーに記録しています。これをポケットに入れておけば、どこで仕事をしていても参照できる情報を持ち歩くことができ、さながら動く労働関係図書館のようで、私が仕事を進めるうえでの貴重な財産となっています。

1000号に向けて、さらに役立つ情報を発信していただけることを期待し、これからもよろしくお願い申し上げます。

(2009年1月)