マタハラ、和解成立 元記者が業界紙訴え/東京地裁

[判例命令]

育児休暇から復職する際、終業時間を遅くすることに同意しなければ退職するよう要求される「マタハラ」を受けたとして、日用品関係の業界紙を発行する日本商業新聞社(大阪市)東京支社の記者だった石島聡子さん(41)が同社に慰謝料などを求めて東京地裁に申し立てた労働審判で1日、同社が石島さんに解決金300万円を支払うことで和解が成立した。石島さんの代理人弁護士が明らかにした。

代理人らによると、石島さんは入社後の2011年に長男、13年に次男を出産。14年9月の復職前の面談で「東京支社は終業時間を午後5時から午後6時半に変更する」と告げられた。「保育園の迎えができない」と伝えたが会社側は応じず、育休満了後は自宅待機に。16年2月に職場復帰したが、8月に退職した。石島さんが慰謝料と自宅待機中の未払い賃金など約640万円の支払いを求めていた。

都内で記者会見した石島さんは「子どもの誕生を否定されているとしか感じられなかった。個人の権利ばかり主張していると言われつらかった」と声を詰まらせた。会社側は終業時間変更は夜の取材増加のためとしていたが、復職後も夜遅くまでの取材はわずかだったという。

同社は「担当者がおらずコメントできない」としている。

(時事通信)
2016年11月1日