メールマガジン労働情報 No.570

[海外]

裁判免除「認めがたい」 解雇無効訴訟で最高裁

東京都内にあった米ジョージア州港湾局極東代表部(現日本代表部)を解雇された元職員の女性が、解雇無効などを求めた訴訟をめぐり、日本の裁判権が州政府に及ぶかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(竹崎博允裁判長)は16日、「州政府に日本の裁判を免れる特段の事情は認めがたい」と判断した。

その上で、裁判を免れるとした二審東京高裁判決を破棄し、さらに特段の事情の有無を審理するよう高裁に差し戻した。

外国政府に対する裁判権をめぐる訴訟では、最高裁が2006年に「商取引など私法的、業務管理的な行為の場合、特段の事情がない限り免除されない」と判例を変更している。

判決は、この判断を引用した上で、今回の雇用関係について「私法的な契約関係に当たる」と認定。「州政府の主権的な機能を侵害する特段の事情がある」とした二審判決について「主権を侵害する特段の事情とはいえず、判断を誤った」と指摘した。

判決によると、港湾局の出先機関だった極東代表部は1995年、女性を事務所職員として採用。州政府は財政難を理由に2000年6月30日付で極東代表部を閉鎖し、新たに「日本代表部」の名称で業務を開始、9月に女性を解雇した。

一審東京地裁は、裁判の免除を認めず、解雇を無効としていた。

今年4月に法整備がされ、商取引や雇用契約などは原則、裁判の免除を認めないことになった。

(共同通信)
10月16日