電通3支社幹部を書類送検 違法残業容疑、法人も/過労自殺に端、捜査終結・厚労省

[行政]

広告最大手・電通(東京)の違法残業事件で、厚生労働省大阪労働局などは25日、本社以外でも労使協定に反し長時間残業させていたとして、労働基準法違反容疑で関西(大阪市)、京都(京都市)、中部(名古屋市)3支社の労務担当幹部ら計3人と、法人としての同社を各地の地検に書類送検した。

東京労働局も同日、2015年に過労自殺した高橋まつりさん=当時(24)=を含む本社9部局の12人に、自己申告した勤務時間を超える違法残業の疑いがあるとの捜査結果を東京地検に送付。ただ、昨年12月に書類送検した高橋さんの上司以外は違法性の認識の裏付けが得られず、立件を見送った。高橋さんの過労自殺に端を発した厚労省による異例の大規模捜査は事実上、終結した。

支社の幹部3人の送検容疑は15年10月~昨年10月、労使協定で定めた上限を超え、社員計5人に違法な時間外労働をさせた疑い。

高橋さんは15年12月、うつ病を発症して会社の寮から飛び降り自殺。昨年9月に労災認定され、高橋さんの母・幸美さんが記者会見で公表した。

東京など4労働局は同10月に電通本社などグループの立ち入り調査に着手。11月には強制捜査に切り替え、本社と3支社を家宅捜索し、ほぼ全社員の6,000人余りを対象に勤務記録を調べるなどして違法残業の全容解明を進めていた。

電通では、1991年にも入社2年目の男性社員=当時(24)=が過労自殺し、最高裁判決などを経て遺族側と和解した。しかし、その後も違法残業は後を絶たず、本社や関西、中部各支社が是正勧告を受けていた。

電通の話 書類送検を重く受け止めている。信頼の回復に向け、労働環境改革を着実に推進する。

(時事通信)
2017年4月25日