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(別添1)
「脳・心臓疾患の認定基準に関する専門検討会」の検討経過等について
1 現行認定基準について
脳・心臓疾患は、日常生活の中においても発症するものであるため、これが業
務上の疾病と認められるためには、業務による過重負荷が血管病変等をその自然
経過を超えて増悪させたと認められることが必要である。
業務の過重性の評価について、現行認定基準は、
(1) 発生状態を時間的及び場所的に明確にし得る異常な出来事(業務に関連
する出来事に限る。)に遭遇したこと
(2) 日常業務に比較して、原則として発症前1週間以内に特に過重な業務に就
労したこと等を認定要件としている。
2 現行認定基準の見直しについて
(1) 平成12年7月の2件の最高裁判決は、
(1) 業務の過重性の評価に際し、労働時間の長さ等の過重性に加えて、相当
長期間にわたる業務による負荷を評価し、
(2) また、業務の過重性の評価に当たって、精神的緊張、業務の不規則性、
拘束時間の長さ等の具体的な就労態様による影響を考慮したものである。
(2) この判決を踏まえ、「脳・心臓疾患の認定基準に関する専門検討会」にお
いて、平成12年11月以来12回にわたって、検討を行ってきた。
3 脳・心臓疾患の認定基準に関する専門検討会の検討課題
(1) 検討会の主な検討課題は、次のとおりである。
イ 「慢性の疲労や過度のストレス」の検討
「慢性の疲労や過度のストレス」の考え方、評価方法
ロ 過重性の評価期間の検討
慢性の疲労や過度のストレスの評価とも関連する評価期間
ハ 「業務の過重性」の評価要因の具体化の検討
的確かつ客観的に業務の過重性を評価するための就労態様に応じた評価
要因の具体化
(2) 検討会の参集者は、次のとおりである。
○臨床 笠貫 宏 東京女子医科大学附属
日本心臓血圧研究所所長
黒岩 義之 横浜市立大学医学部教授
西村 重敬 埼玉医科大学教授
馬杉 則彦 横浜労災病院副院長
○病理学 奥平 雅彦 北里大学名誉教授
○(公衆)衛生学 荒記 俊一 独立行政法人産業医学総合研究所理事長
小林 章雄 愛知医科大学教授
〔座長〕和田 攻 埼玉医科大学教授
○法律学 岩村 正彦 東京大学大学院法学政治学研究科教授
西村健一郎 京都大学大学院法学研究科教授
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