調査シリーズ No.56
大学新卒者採用において重視する
行動特性(コンピテンシー)に関する調査
―企業ヒアリング調査結果報告―

平成 21 年 6月 17 日

概要

1990年代半ば以降、若年者の雇用環境は大きく変化しました。学校卒業と同時に多くの若者が一斉に正規の仕事へ就く「新卒一括採用制度」は今も根強く残っていますが、一方で、「フリーター」とよばれる非正規雇用の立場で働く若者の姿は既に日常的なものになっています。いったん「フリーター」になると、その期間が長くなるほど正規雇用の仕事を得ることは難しくなるため、「フリーター」の高年齢化が問題になりつつあります。

このように若年者の就職が困難さを増している要因には様々なものが考えられますが、その一つとして、新卒者および既卒の若者に対する評価において、客観的かつ効果的な「能力指標」や「評価方法」が確立されていないことをあげることができます。「コンピテンシー」評価の手法は、「実際に何をしたか」という「行動事実」を評価する点で客観的な能力指標としての可能性を秘めています。しかし、実際に企業が若者の能力を評価する場において、「コンピテンシー」評価をどのような目的で、どのような手順で行っているのかということについては、十分な情報収集がなされてきたとはいえません。

本報告は、大学新卒者に対する採用選考活動を題材として、企業が「コンピテンシー」評価の手法をどのように実施しているのか、その実態を明らかにするためのヒアリング調査の結果をとりまとめたものです。

執筆担当者

岩脇 千裕
JILPT研究員

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