調査シリーズ No.17
大学生の就職・募集採用活動等実態調査結果 Ⅱ
「大学就職部/キャリアセンター調査」及び
「大学生のキャリア展望と就職活動に関する実態調査」

平成 18 年 3 月 29 日

概要

当機構では、厚生労働省からの要請に基づき、大卒就職・採用の実態を正確に把握するための実態調査を実施しました。本報告書は 2005年度に行った大学調査及び大学生調査の結果を取りまとめたものです。主な調査結果は下記のとおりです。

(大学調査)

・保護者向けセミナーを行ったり、就職に関する情報を保護者宛に送る大学が 2~4割程度ある。

・大学4年の 10月、1月、卒業各時点での進路未決定者に対する支援(指導・相談など)の実施状況をみると、私立ではどの時点も約 90%に達しているが、国公立では 50 ~ 60%程度にとどまる。

・学生の就職行動の変化について、9割以上の大学が「学生がインターネット情報に頼りすぎるようになった」と指摘。また、半数以上が「学生の就職活動状況が把握できなくなった」、「学生がOB・OG訪問をしなくなった」、「就職活動を途中で止める学生が増えた」と答えている。

・大卒無業者やフリーター増加の原因については、「学生の職業観、職業意識の欠如」、「学生が働かなくとも生活していける」、「学生のコミュニケーション能力が低い」との回答が多い。正社員求人の減少でやむをえないという意見や「自分探し」として積極的に評価する声は非常に少ない。

(大学4年生調査)

・就職活動で最も多いのは就職支援サイトへの登録で、企業説明会・セミナーへの出席が次いで多い。OB・OGに連絡を取った人は少なく、また、半数近くは企業に資料請求をしていない。

・調査時点で就職活動をしておらず、卒業後の進路が未定、または迷っている人のうち、 70.5%が一度は就職に準備する何らかの行動をとっている。未内定者で現在就職活動をしていない者のうち、大学編入希望者が44.3%、留学・専門学校が 7.2%と半数が就学を目指している。進学希望者以外の予定進路は、「未定・迷っている」が 11.7%、公務・教員希望が 14.3%、希望はあるが活動はしていない者が13.1%存在していた。

・企業の採用面接に関して学生の自由記述をみると、結果の伝達に時間がかかったり、その結果を知らされないということや、スケジュールがあらかじめ示されないため、面接の日程に振り回されてしまうことなど、採用面接の方法に関して配慮を求める声が多く見られた。

・就職活動にかかるお金(リクルートスーツ代、交通費など)を保護者に援助してもらった割合は6割を超えていた。また自由記述には特に地方の学生の場合の交通費の負担や、就職活動と生活費捻出のためのアルバイトとの両立の難しさが語られており、就職活動における経済的負担の大きさがうかがわれた。

・調査時点で正社員での就職が内定している人に比べ、未定者の相談は活発ではなく、特に先輩や大学の先生・職員・カウンセラーに相談する割合が低い。とりわけ、迷っている学生では、誰にも相談しなかった割合が高い。

本文

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データ・アーカイブ

本調査のデータが収録されています(アーカイブNo.3)。

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