労働政策研究報告書No.100
高齢者の就業実態に関する研究
―高齢者の就労促進に関する研究中間報告―

平成 20年 6月 2日

概要

当機構では、「人口減少下における全員参加型社会の在り方に関する調査研究」をプロジェクト研究の一つに掲げ、労働力人口の減少を抑え、経済社会の活力を維持・増進できるよう、高齢者、女性、若者等、すべての人の意欲と能力を最大限発揮できるような環境整備の在り方について調査研究を行っています。

2007年から団塊世代の定年到達者が大幅に増えるなど、とりわけ高齢者の能力を活かすための取り組みを早急に進める必要があり、上記プロジェクト研究のサブ研究として「高齢者の就労促進に関する研究」を2007年度から先行・実施しております。

この研究の目的は、高齢者が意欲・能力を発揮し、年齢にかかわりなく働くことが出来るような環境整備の在り方について研究することです。他方、高齢者の就業率は長期的には低下がみられるため、高齢者の就業促進を図るためには、まず、高齢者の就業率の変動要因を分析し、それに対する処方箋を探ることが必要です。

このため、本研究では、2007年度は、既存の調査により、高年齢者の就業行動の要因、企業の雇用管理等と高齢者の雇用状況との関係等を分析し、高齢者の就業率の変動要因を明らかにするとともに、就業促進を図るための環境整備の課題を探ることとしました。その意味で本報告書は、「高齢者の就労促進に関する研究」の中間報告と位置づけられます。

本分析から、高齢者の就業決定には、制度要因(年金制度、定年制)の影響が大きいこと、従業員自身の意識と就業能力も影響していること、企業の人事労務管理の影響も大きく、特に継続雇用の質的側面の課題があること、60歳以前の働き方の状況が影響していること(企業、労働者の双方の対応)等を指摘することができます。

なお、2008年度は、更に分析を進め、高齢者が意欲と能力があれば、年齢にかかわりなく働けるような社会の在り方についての検討を予定しています。

本文

研究期間

平成 19年~ 20年度

執筆担当者

藤井 宏一
JILPT統括研究員
清家 篤
慶應義塾大学商学部教授
馬 欣欣
JILPT臨時研究協力員
高木 朋代
敬愛大学経済学部准教授
浜田 浩児
JILPT副所長
周 燕飛
JILPT研究員
岩田 克彦
職業能力開発総合大学校専門基礎学科教授
藤本 真
JILPT研究員
山田 篤裕
慶應義塾大学経済学部准教授

入手方法等

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