労働政策研究報告書No.18
「労働者」の法的概念:7ヶ国の比較法的考察

掲載日:平成 17 年 2 月 28 日

概要

就労形態が多様化する中で、伝統的な労働者の働き方とは異なる新たなタイプの就労をする者が増えてきています。新たなA労形態では法的な「労働者」性の判断が容易でないことが少なくありません。現在、「労働者」の法的概念をめぐっては、大きく分けて、(1)「労働者」概念の明確性の問題(「労働者」性を判断する際の明確性の欠如という問題)、(2)労働法上の保護を「労働者」に独占的に認めること(非「労働者」の要保護性)の問題があります。

この研究では欧米7カ国について、労働保護法(日本にいう労働基準法等関係法令)の適用範囲、「労働者」概念の法的定義とその判断基準などについて、比較法的検討を行いました。上記の問題は、今回比較検討した各国でも、ほぼ共通に現われており、「労働者類似の者」や「ワーカー」といった「労働者」概念の拡張を図っている国や、特定の施策に限り労働者以外の者にも適用範囲を拡大するなどの対応をとっている国もあることが明らかになりました。

本文

研究期間

平成 15年度~平成 16年度

執筆担当者

大内 伸哉
労働政策研究・研修機構 特別研究員、神戸大学大学院教授
ロルフ・ヴァンク
ボッフム大学教授
皆川 宏之
千葉大学助教授
パスカル・ロキェック
パリ第10ナンテール大学教授
関根 由紀
神戸大学大学院助教授
ミケーレ・ティラボスキ
モデナ・レッジョ・エミーリア大学教授
マウリツィオ・デルコンテ
ボッコーニ大学教授
永野 仁美
東京大学大学院
ミア・レンマー
ルンド大学大学院
中野 妙子
名古屋大学助教授
キャサリン・バーナード
ケンブリッジ大学・トリニティカレッジ講師
櫻庭 涼子
神戸大学大学院助教授
ジューチョン・タン
ラ・トローブ大学講師
奥野 寿
立教大学専任講師
ケネス・G・ダウシュミット
インディアナ大学教授
ミッチェル・D・レイ
インディアナ大学大学院
池添 弘邦
労働政策研究・研修機構 副主任研究員

お問合せ先

内容について
研究調整部 研究調整課 お問合せフォーム新しいウィンドウ
GET Adobe Acrobat Reader新しいウィンドウ PDF形式のファイルをご覧になるためにはAdobe Acrobat Readerが必要です。バナーのリンク先から最新版をダウンロードしてご利用ください(無償)。