ディスカッションペーパー 08-04
理想の人材像と若者の現実
大学新卒者採用における行動特性の能力指標としての妥当性

平成20年4月23日

概要

本研究は、企業が描く理想の人材像と実際に就職していく若者とのズレを検討することを目的に、「就職活動に成功した若者と成功しなかった若者の行動の差異は、企業が採用面接時に高く評価する行動と低く評価する行動の差異と合致する」という仮説を検証しました。

まず、企業の採用担当者に対する聞き取り調査の結果をもとに、面接において「過去の行動事実」を指標に評価される「能力」事項の構成要素を抽出・類型化し、大学新卒者採用において求められる「行動特性」の仮説的モデルを作成しました。次に、大学生に行動結果面接を行い仮説的モデルに基づき評価することでその妥当性を検証しました。その結果、多くの企業が学生の経験談の内容から読み取ろうとしていた能力と、就職結果に満足している学生が不満を抱く学生より有意に高く評価された能力とは必ずしも一致しないということがわかりました。

本研究の成果は、企業−学生間の雇用のミスマッチの一因を明らかにし、企業・学生・大学のそれぞれに、ミスマッチ解消のための方策を考える上での基礎資料となりうるもので、本研究の政策的意義はこの点にあるといえます。

本文

執筆担当者

岩脇 千裕
研究員

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※本論文は、執筆者個人の責任で発表するものであり、労働政策研究・研修機構としての見解を示すものではありません。

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