公共部門の人員削減で有期契約・派遣労働者などに痛手

カテゴリー:雇用・失業問題非正規雇用統計

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  • 国別労働トピック:2010年10月

人材派遣業の業界団体である求人雇用連盟(REC)は10月18日、政府の歳出削減の影響により、公共部門のテンポラリー労働者(有期契約・派遣労働者など)が大量に仕事を失っているとみられるとの調査結果を明らかにした。

RECによれば、公共部門の150の人材採用組織を対象に実施した調査の結果、回答組織の66%以上が過去3カ月で20%以上のテンポラリーの仕事を削減したと回答している。公共部門では現在、派遣労働者、契約労働者など60万人以上のテンポラリー労働者が就業しており、少なくともこのうち12万人が仕事を失ったとRECは推定している。また36%以上の組織が、削減によりサービスに影響が出ていると回答しているものの、テンポラリー労働者に対する需要は今後12カ月にわたり大きく減少すると予測する組織が94%に達している。

REC会長のグリーン氏はこの結果をうけて、こうした柔軟な労働力は、公共部門が今後サービスを提供する上で、費用効率の良い人材調達手段の一環として組み込まれるべきであり、柔軟性は問題というよりむしろ解決策の一部だ、としている。

参考

  • 'Temporary workers the first casualties of public sector cuts, REC members' survey reveals' Recruitment and Employment Confederation (18 October 2010)

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