「ワークチョイス(Work Choices)」の施行始まる
―各地で抗議行動
今年3月に施行された新労使関係法「ワークチョイス(Work Choices)」をめぐり、労働組合による大規模な抗議デモが国内各都市で展開されている。「ワークチョイス(Work Choices)」では、労使関係における連邦政府の権限が大幅に拡大されているため、州政府や労組が反発を強めていた。最大野党労働党のビーズリー党首は、メルボルンで行われたデモに参加し、現政権の政策を批判し徹底抗戦を呼び掛けた。
労組側の発表によると、同デモへの参加者は国内全体で約30万人。警察当局の調査では約15万人となっている。ナショナルセンターACTU(豪州労働組合評議会)のバロー代表は、「ハワード政権が次期選挙で苦境に立たされることが証明された」と指摘。新制度の導入を受けて、手取り給与の減額や残業手当などの権利はく奪への懸念が高まったことが、抗議行動参加者の増加につながったと分析した。次期選挙戦を睨んだ攻防は今後激化していく様相を見せている。
一方、連邦政府アンドリューズ雇用・職場関係相と財界団体は、参加者数が昨年を大幅に下回ったことを理由に抗議デモは失敗だったと主張し、「ワークチョイス(Work Choices)」への影響は限定的としている。
出所
- 海外委託調査員、NNA
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