バンガロールでBPO部門労働者の組織化が活発化

カテゴリー:労使関係

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  • 国別労働トピック:2006年2月

インド南部、IT産業の中心地であるバンガロールにおいてナショナルセンターによるBPO部門(Business Process Outsourcings : ビジネスプロセスのアウトソーシング)の労働者を対象とした組織化が活発化している。

従来はIT関連の産別労組が中心となってBPO部門労働者に対する活動を行ってきたが、経営側からの反発が非常に強く、組織化はきわめて困難であった。しかし2005年にバンガロールのコールセンターで働く女性労働者が性的暴行の後殺害された事件を契機に、労働条件の改善を求める声が高まり、ナショナルセンターによる組織化が活発化するようになった。バンガロールにおいて組織化の対象となるBPO分野関連の労働者は約35万人と推計されており、とくに女性を対象とした組織化運動が実施されている。

さらに全インド労働組合会議(AITUC)はBPO分野における政労使三者構成による国レベルの委員会の設置を提案したほか、インド労働組合センター(CITU)もBPO分野の「Hire and Fire」(使い捨て)ポリシーが、労働者の権利を侵害していると進言するなど、政府に対する働きかけも盛んになっている。

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