世界経済フォーラムの情報通信分野ランキング
―中東欧ではエストニアがトップに

カテゴリー:労働条件・就業環境人材育成・職業能力開発

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  • 国別労働トピック:2005年4月

世界経済フォーラム(World Economic Forum)は3月9日、情報通信技術(ICT)の整備度について約100か国を評価した「ネットワーク化準備度指標(the networked readiness index)(2004年)」ランキングを発表した。中東欧からは7か国が上位50位以内にランクインした。

ネットワーク化準備度指標ランキング(2004年
エストニア 25位 (25)
スロベニア 32 (30)
キプロス 37 (-)
ハンガリー 38 (36)
チェコ共和国 40 (33)
リトアニア 43 (42)
スロバキア共和国 48 (41)

(注)カッコ内は2003年の順位

「ネットワーク化準備度指標」は、ICTに関する様々な分野(数学・科学教育の質の高さ、電話回線料金の適正さ、ICTに対する政府の優先度と調達、インターネットのアクセスの容易さなど)について世界約100か国を評価し、ランク付けしたものである。これは同フォーラムが毎年公表している「世界情報技術報告書」の内容の一部で、今年は4年目にあたる。

昨年と同様に最も順位の高いエストニアは、すでに本欄で紹介したとおり(2004年10月号)「中東欧で最も情報通信のインフラが進んだ国」を自負し、IT人材の育成に力を入れている。同国は米国のウォール・ストリート・ジャーナルなどによる「2004年経済自由度指数」でも世界第6位にランクインするなど、自由な投資環境が外国企業の進出を促している。

エストニアを含め上記の国々は、多くが順位を下げているとはいえ、昨年に引き続いてのランクインである。これには各国で昨年5月のEU加盟に先立って行われた包括的な制度改革が大きく貢献していると、世界経済フォーラムでは分析している。

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