最近の労働関連指標から
―失業率は過去最低水準に

カテゴリー:雇用・失業問題統計

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  • 国別労働トピック:2005年2月

2004年12月の失業率が5.1%に低下。過去28年間で最低水準となった。賃金も上昇しており、平均賃金が初めて5万ドルを突破した。内需の牽引してきた住宅ブームの沈静化など経済成長の鈍化を示す指標や貿易収支赤字額の拡大など懸念材料も少なくないものの、政府は労働市場政策が機能しているとして失業率の低下を歓迎している。

2003/04年度(2003年7月~2004年6月)の実質GDP成長率は3.8%と13年連続のプラス成長となった。しかし2004年7-9月期の成長率を見ると同年4-6月期の4.5%から0.3%と大幅に低下した。

就業者数は、前月より2万9000人増加の982万2400人。うちフルタイム労働者は、前月比5800人減って700万4100人。パートタイム労働者は同3万4800人増の281万8300人であった。労働力率は、63.8%。

昨年度(2003年7月~04年6月)の移民の受け入れ数は政府予測の11万人を超え11万1590人となった。技術労働者不足が深刻化していることから、政府は1999年に「新規技能者ビザ」を導入、技術移民の受け入れ拡大施策を打ち出している。

表1:主要統計
  2004年12月 前年同月との比較
就業者数 982万2400人 2.7%
失業者数 52万6900人 -10.2%
失業率 5.1% -0.7ポイント
労働力率 63.8% 0.3ポイント

資料:政府統計局(ABS)

図1:移民受け入れ数の推移

図1

注:合計はその他の移民(人道等)を含むため各項目の和と一致しない。

()内は合計に占める比率

資料:移民省データを基に作成

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