マレーシア労働組合会議(MTUC)新委員長にサイド・シャヒル氏が就任

カテゴリー:労使関係

マレーシアの記事一覧

  • 国別労働トピック:2005年1月

2004年12月30日に行われたマレーシア労組会議(MTUC)の役員選挙の結果、サイド・シャヒル全国輸送機器・関連産業組合書記長(NUTEAIW)が47票差で現職のザイナル・ランパック氏を破り、新委員長に就任した。約20年にわたるザイナル時代が幕を閉じる。マハンマド・シャフィー副委員長及びラジャセカラン書記長は、現職ポストを守った。

MTUC内部では、ザイナル委員長派とラジャセカラン書記長派が主導権争いを続けてきたが、今回の選挙では、ラジャセカラン書記長派が圧勝。17幹部ポストをすべて掌握した。しかし、今回の結果に驚きを隠せないラジャセカラン事務局長は、「今回のようなかたちでザイナルに退いて欲しくはなかった」とコメント。一方、ザイナル氏は、「破れたのはマスコミの影響が大きい」などと怒りをあらわにしている。

両派の争いは活動方針の違いによるものではなく、人脈の違いに根ざしたもので、過去10年以上にわたって続いてきたが、今回の委員長交代によってMTUCの活動方針が大幅に変わることはないと現地紙は報じている。

サイド・シャヒル新委員長は、「闘争を避け、交渉を促し、要求に対しては揺ぎない姿勢で臨めるようリーダーシップを発揮したい」との抱負を語った。

関連情報