経済の好転が雇用にも好影響―第1四半期労働統計

カテゴリー:雇用・失業問題統計

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  • 国別労働トピック:2004年7月

シンガポール人材開発統計局(Manpower Research and Statistics Department)が6月に発表した統計によると、経済の好調さは継続しており雇用にも好影響を及ぼしている。

第1四半期の雇用者数は1万3700人の増で、前期の1万6200人には及ばなかったものの、前年同期の減(4100人)と比べ大きく改善した。産業別に見るとサービス業の増が1万1400人と好調であり、製造業も昨期に引き続き6100人増加したが、建設業は3600人の減となっている。

一方、3月の失業率(季節調整済み)は前月と同じ4.5%で、失業者数は昨年12月の9万6000人から2万人減の7万6000人となった。ただし、6カ月以上失業している長期失業者数は2万6000人で全失業者の約3分の1にあたるが、率としては昨年同期の1.4%から1.5%へと僅かではあるが上昇している。これについて政府は、「一部の失業者については依然安定した職を得る事が難しいが、これは景気が好転する初期の局面において、経営者は比較的経験をもった労働者を雇用しようという傾向があるため」と説明している。

産業別雇用者数推移(単位 : 千人)
産業 2003 2004
Q1 Q2 Q3 Q4 Q1
製造業 -2.6 -6.4 - 4.1 6.1
建設業 -6.5 7.1 -1.9 -2.0 -3.6
サービス業 5.1 -12.1 3.0 12.0 11.4
卸・小売業 -0.6 -3.9 -2.0 4.2 2.5
ホテル・レストラン業 -1.4 -5.8 4.1 5.1 -0.6
運輸・倉庫・通信業 0.6 -2.3 -0.6 0.9 1.0
金融業 0.8 0.7 -0.1 0.9 1.2
不動産・一般業 - 1.4 0.7 -1.6 2.1
地域・社会・個人サービス業 5.7 -2.1 1.0 2.5 5.3
その他 -0.2 -0.2 -0.2 2.1 -0.2
合計 4.1 -26.0 0.9 16.2 13.7

出所:Manpower Research and Statistics Department

失業率推移(季節調整済)
図:失業率推移(季節調整済)

出所:Manpower Research and Statistics Department

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