FOの次期書記長にジャン・クロード・マイー氏

カテゴリー:労使関係

フランスの記事一覧

  • 国別労働トピック:2004年4月

ポストブロンデルをめぐる労働者の力(FO)の後継書記長争いは、1月14日にジャン・クロード・マレー氏が立候補の辞退を発表したことで事実上決着し、次期書記長にはジャン・クロード・マイー氏が就任する。

2人の候補者は過半数の組合組織の支持を獲得するためにつばぜり合いを演じてきたが、1月8日に公務員・医療職員連盟がマイー氏の支持を打ち出したことで、マレー氏は「きわめて難しい判断」を下さざるを得なかったと思われる。2650組合を傘下に収める同連盟はマレー氏寄りだと見られていたが、最終的に別の選択肢を選んだ。マレー氏は、「もはや勝利が望めなくなったからには、候補としてとどまって、組織分裂の危険を冒すことは妥当でない」と説明した。

ブロンデル書記長は終始、話し合いによる一本化を望んでいただけに、今回の展開には満足しているだろう。しかも、マイー氏は書記長の意中の後継者でもあった。

ブロンデル氏は書記に選出されたばかりの1981年にマイー氏を側近として起用したことから、1953年5月12日生まれのマイー氏は組合でのキャリアのほとんどをブロンデル氏とともに歩んできた。ブロンデル氏は1989年にアンドレ・ベルジュロン氏を引き継いで書記長に就任。その1年後にマイー氏は広報担当の書記に選出された。

マレー氏は2003年3月2日から書記長職への意欲を示していたが、マイー氏は9月2日になってようやく出馬を発表。12月18日には、アルデッシュ・ドローム県連合のジェラール・クレマン書記長が第3の候補として名乗りをあげた。ただし、クレマン氏は2人の「ジャン・クロード」の一方が辞退した場合には、身を引くことを言明していた。

しかし、すべての問題が片づいたというわけではない。FOはマレー氏が表明している「改良主義」とマイー氏が唱えるより「反体制主義的」な方向との間で自らの方針を明らかにしなければならない。13人の書記がどのように構成されるのかが、当面の焦点になる。

関連情報