イタリアの失業率、1992年以降最低
ISTAT(国立統計局)が四半期ごとに行っている調査によると、2004年4月から6月までのイタリアの失業率は7.9%となり、2003年に比べて0.5ポイント低下したことがわかった。これは、1992年以降最低のレベルである。これに加えて、就業者数も増加しているが(とくに、南部および女性労働者)、就業率の増加はみられなかった。これはおそらく、労働ポストの増加よりも、人口の増加の方が大きかったためであろう。
ISTATは、このデータを、北部および南部における就業状況の格差の平均が現れたものとみている。まず、求職者数は全体で12万3000人減少した。減少が著しかったのは南部である(12万9000人減)。これにより、南部の失業者数は113万7000人となったが、今回職に就いた労働者は、これまでの就業者の減少分(14万3000人減)を補ったものと考えられる。一方、中部の求職者数は、3万8000人減少し、北部では逆に4万4000人増加した。ただし、中部および北部においては、就業者数自体が増加している。なお、季節調整値でみると、全体の失業率は8.1%、南部15.9%、中部6%、北部4%となっている。
就業者数について、ISTATは、女性就業者の増加が全体の就業者数の増加に寄与したものとみている。実際、男性就業者が0.4%増えたのに対して、女性就業者は1.3%(11万2000人)増加している。ただし、北部では、男性就業者だけが増えているのに対し、中部では、女性就業者の増加が著しいという特徴がある。南部で就業者数が減少したのは、男性就業者の減少が大きく、これを女性就業者数の増加が部分的にしか相殺できなかったためと考えられる。
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