2005年の最低賃金、再び引上げへ

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  • 国別労働トピック:2004年10月

地方賃金委員会のスリポッドヒー・ワユパック委員はこのほど、2005年の最低賃金について、中央賃金委員会に提出した各県別の引き上げ額を明らかにした。同案は労働大臣の承認を待って施行されるが、これによると、内需拡大が続くこのところの経済状況の好転を受け、各県とも軒並み引き上げられる模様。最低賃金は、2004年1月に引き上げられたばかり。各県別最低賃金引上げ額は以下の通り。

2005年各県別最低賃金引上げ額 (単位:バーツ)(注1)
県名 現在の最低賃金 引上げ後の最低賃金 上げ幅
ノンチャブリ県 170 173 +3
アユタヤ県 142 145 +3
チャイナット県 135 137 +2
ロッブリー県 136 140 +4
スパンブリ県 136 138 +2
サラブリ県 151 154 +3
パトンタニ県 170 175 +5
チョンブリ県 153 157 +4
アントン県 138 140 +2

中央賃金委員会はこれを受けて9月23日、全国76県の最低賃金額を2~5バーツ引き上げることを決定した。

バンコクは170バーツから175バーツへ

2004年1月1日に日給の法定最低賃金が170バーツに引き上げられたばかりのバンコクでも5バーツ引き上げられ175バーツとなる。なお、最低賃金が最も低い北部や東北部(チェンライ、メーホンソン、スリン、ウボンラチャタニなど9県)では、133バーツから2バーツ引き上げて、135バーツとなる見込み。

労組や労働関係団体は、生活費の高騰を理由に全ての県において最低賃金を200バーツに引き上げることを提案しており、政府の提案である2~5バーツの引き上げには満足しないとの見解を示している。

タイでは毎年1月に最低賃金が改定されることが多く、今回の閣議決定により2005年1月1日からの引き上げに繋がると見られている。

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