講師プロフィール:第70回労働政策フォーラム
経営資源としての労使コミュニケーション福岡開催
(2013年11月6日)

※報告順

パネリスト

赤塚 一(あかつか・はじめ) 資生堂労働組合中央執行委員長

1975年株式会社資生堂入社。東京工場勤務を経て翌1976年4月久喜工場に異動(エンジニアリング部・新工場棟建設担当)。同年8月から支部役員として活動し、支部三役を6年間経験後、中央本部専従となる。1995年中央本部専従・中央執行委員、1996年同・中央書記長、1998年同・中央執行副委員長、2001年同・中央執行委員長を歴任。専従18年目、委員長12年目を迎えている。

恩田 茂(おんだ・しげる) ケンウッドグループユニオン中央執行委員長

1982年株式会社ケンウッド(現・JVCケンウッド)入社。計測機器事業部配属、設計・開発業務に従事。ケンウッド労働組合相模支部執行委員、横浜支部書記長等を経て、1990年本部専従中央書記長、1996年に中央執行委員長に就任。2004年にグループの複数労組を単一労組化しケンウッドグループユニオンを結成し、同中央執行委員長に就任、現在に至る。

山田 茂(やまだ・しげる) 株式会社山田製作所代表取締役社長

1986年大学卒業後、工作機械の商社勤務を経て、1994年に父が経営する株式会社山田製作所へ入社。面接希望者すらも敬遠する汚かった町工場を徹底した3S(整理、整頓、清掃)で社員と共に大変革。海外からの見学者も含めて毎年200社以上(900名)が見学に訪れる町工場の二代目経営者。

「労使の信頼関係ってなんでしょう?この本質をいつも考えています。信頼関係を築くためには、経営者(リーダー)の経営姿勢が確立されていないと真の信頼関係を築く出発点に立てません。」

鐘川 喜久治(かねがわ・きくじ) 株式会社鐘川製作所代表取締役社長

1971年株式会社鐘川製作所に入社。営業兼経理課長、常務取締役、専務取締役を経て2006年に代表取締役社長に就任。

鐘川製作所・・・祖父の鐘川金次郎氏が1914年に博多区で創業。ブレーキプレス機を導入し切曲加工を始める。66年に法人化、自動車関連の板金加工で成長し75年に糟屋郡須恵町へ工場移転。多数の設備を導入し本格的な精密板金分野の総合加工メーカーを目指す。現在「金属加工」「水産機械」「建築工事」の3事業部門があり、マグロ養殖の投餌機では国内シェアの7割強を占める。1997年に工場内LANネットワークを構築し「見える化」をスタート。2009年に「中小企業IT経営力大賞」、2010年に「労働安全衛生活動優良事業所に贈られる厚生労働大臣奨励賞」を受賞。

藤河 次宏(ふじかわ・つぎひろ) 拓新産業株式会社代表取締役

1976年福岡市中央区にて建設機材販売業を創業。1985年建設機材のレンタル業へ業種転換。1988年福岡県中小企業家同友会入会。以後、新卒採用を毎年継続し、「全社員参加の経営計画発表会」や「手作りの社内研修を通して社員とのコミュニケーション」を欠かさず続けている。こうした「働きやすい職場環境づくり」への取組みが社員のワーク・ライフ・バランス促進へとつながり、2003年福岡県で3番目の「子育て応援宣言企業」に認定。2004年福岡県より「男女共同参画企業賞」を受賞し、2008年には21世紀職業財団より「職場風土改革促進事業実施事業主」の指定を受ける。

コーディネーター

呉 学殊(おう・はくすう) 労働政策研究・研修機構主任研究員

韓国忠清北道永洞郡生まれ。1988年韓国忠南大学卒業(社会学専攻)。1990年ソウル大学大学院修士課程卒業(社会学専攻)。1994年東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。1997年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。2001年社会学博士。1997年日本労働研究機構(現、労働政策研究・研修機構)に入職。2008年より現職。

最近の主な研究成果に、『労働紛争発生メカニズムと解決プロセス―コミュニティ・ユニオン(九州地方)の事例―』(労働政策研究報告書No.111、2009年)、『個人加盟ユニオンの紛争解決―セクハラをめぐる3つの紛争事例から―』(JILPT資料シリーズNo.76、2010年)、『労使関係のフロンティア―労働組合の羅針盤』(JILPT研究双書、2011年、平成23年度冲永賞受賞)、『労使コミュニケーションの経営資源性と課題―中小企業の先進事例を中心に―』(JILPT資料シリーズNo.124、2013年、共著)などがある。